中村太陽

桑田佳祐/祭りのあと

時期的にはちょっと早いのかもしれないけど、「祭り」と聞いたらこの曲が真っ先に浮かんじゃいました。あはは。きっと「まつりごと」なんてのはね、幕が下りた後の、あのちょっとした静けさが一番心に残ったりするもんなんですよ。この曲を聴くと、「にぎやかさ」と「寂しさ」って、同じ場所にずっと共存しているのかもなって思えたりして、なんだか“いい切なさ”をじんわり味わうことができたりします。皆さんも、ちょっとセンチメンタルな気分を味わいたいときは、この曲をつまみにもう一杯どうですか。


松本定規

竜童組/GAIYA ON THE ROAD

僕の地元の愛媛県宇和島市という所では、牛鬼祭りというのがあって、そこでガイヤカーニバルというGAIYA ON THE ROADの曲に合わせて商店街を踊り歩くダンスイベントがあります。自分の中で「祭り」といえばこの曲が浮かぶんですよね。
自分も知らなかったんですが、この曲今まで地元のバンドの人が歌ってるのかと思ってたら、実は宇崎竜童さんが作詞作曲で竜童組というバンドの曲らしいです。調べたら1988年(昭和63年)、若者に適した新しい宇和島踊りを・・というコンセプトの元、募金活動を実施して宇崎竜童さんに依頼したみたいです。


吉﨑崇二

中塚武/北の国から

日本の祭りといえば北島三郎『まつり』一択だが、それだとあまりにも芸がないので視野を世界に向けてみたところ、辿り着いたのが“サンバカーニバル”。そういえば、サンバの気分でとても涼しい曲があったのを思い出し、久しぶりに聴いてみたら今の時期にドンピシャだった。サンバなので曲調的には暑いけど、どこか北国の風を感じる不思議な曲。ブラジルに“さだまさし”が居たら、こんな曲を作っていたのだろうか。


今回のプレイリストをご覧になって気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが…そうです、美空ひばりさんの名曲「お祭りマンボ」がまさかの選曲かぶり!それだけ多くの人々の心を掴み、“お祭り”テーマに欠かせない名曲だということの証明ですね。

そういえば、以前もテーマを超えて「海の見える街」が続けて選ばれたことがありましたが、これもまた圧倒的な名曲だからこそ。そして、やっぱり美空ひばりさんの存在感の偉大さには脱帽です。

さて、さて、では、皆さんにとっての「お祭りの音」ってどんな音でしょう?

にぎやかなビート、どこからともなく聞こえる笛の音、太鼓のリズムに混ざる誰かの笑い声。
そんな音たちに囲まれると、不思議と胸の奥が高鳴って、懐かしい記憶がそっと顔を出したりしますよね。

今回はそんな“お祭り”をテーマに、にぎやかで、少し切なくて、どこか心がふっとゆるむような楽曲が集まったような気がします。

まるで夏の夜の空気を閉じ込めたような、あたたかなプレイリストです。

そして今回から、『ぼくらのおんがく』に新しいレギュラーゲストが仲間入りしました。9-Statesに縁があって、ちょっとクセもあるナイスな3人です。おなじみのメンバーに加えて、新たな3人の色が加わり、これからどんなハーモニーが生まれるのか、とても楽しみです。

音楽って、自分のために聴くものでもあるけれど、誰かと共有することで、新しい意味が生まれたりもするもの。だからこうして、毎月一緒にプレイリストを作れることが、ちょっとした“お祭り”みたいで嬉しいなとも思うのです。

さ~て、来月はどんなテーマで、どんな選曲になるのでしょうか?

8月の「ぼくらのおんがく」も、どうぞお楽しみにっ!

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