『太陽のお歌詩箱』 第4弾
今回の楽曲は『嘘つきアポロジー』
僕と君は、嘘と本音の間で、ちょっとだけ笑ってみる。
今回は“心の言い訳”が口を滑らせたような歌詞。
静かに震えるような言葉で始まり、 サビでは喉に刺さるような痛みを伴って響く。
叫びたいのに叫べない——
そんな感情の揺れが、まるで“感情のかくれんぼ”みたいに、じわじわと染みてくる。
そして、語りパートでは、冷静な声の中に皮肉と諦め、そして静かな熱が宿ります。
演劇的なモノローグとして、楽曲に深い陰影を与えてくれているかも。
『嘘つきアポロジー』というタイトルは、9-Statesの10周年記念公演でも使われたものなんだよ。
中村太陽にとって、特別な意味を持つ言葉なのかもね。
その記憶が、今また新たなかたちで息を吹き返します。
“嘘”と“謝罪”の間にある、誰にも見せられない本音。
この歌詞を読んだあなたの中にも、 そっと揺れる何かが生まれるかもしれません。
それが“救い”か“皮肉”かは…読んだ人のリズム次第。

『嘘つきアポロジー』
誰かが言った と 誰かが言った
神様なんていない
すぐ手の届くところに転がる「真実」は
誰かの手で見栄えよく飾られた 偽善だった
守れなかった約束は 嘘と呼ばれ
嘘をつくことが罪ならば
誰かと約束なんて する必要はない
笑われることにも 慣れていた僕だから
その罪も 笑い返してみせる
その嘘が 僕の心も 騙してくれる
嘘で塗り固めた日々は
誰かに咎められることもなく
真実を 忘れさせてくれる
心の中で呟く「ごめん」
その一言が雨となり 虹の夢を見る
きっと もう届かない
その響きは 空っぽのまま
僕は 偽りの僕を重ねるだけ
ごめん ごめんね
それでも 僕らは笑った
それがまるで 救いのように
綺麗ごとで耳をふさぎ
輝く世界で目をつぶす
ただ静かに 佇む人たちがいる
希望の光が照らすその影に
潜める絶望があることを
誰もが気づかないふりをしながら
笑い声が響くたびに
偽りの笑顔が増えていき
本当の記憶は 遠ざかってゆく
その罪が 僕の輪郭を ぼやけさせる
誰かの宝物が… 目の前にあり
それをゴミくずだと笑う他人が この場所にいる
牛を食べたいと思う人間は
牛を食べてはいけないと信じる人間と
何を分かち合うために 言葉を交わすのだろう
極端な話だと… 誰かは笑い
その笑った誰かと 一緒に酒を酌み交わす私は
いつか、本音という名の嘘で
自分を殺すだろう
きっと もう届かない
その響きは 空っぽのまま
僕は 偽りの僕を重ねるだけ
ごめん ごめんね
それでも 僕らは笑った
それがまるで 救いのように
誰かが言った と 誰かが言った
神様なんていない
では、歌詞を書いた中村太陽からのコメントです。
「タイトルを過去からコピペしちゃいました」
浅はかで、潔いね。深く反省してもらいましょう。
でも『嘘つきアポロジー』というタイトルが、今また楽曲としてよみがえるなんて、それはもう“コピペ”じゃなくて“再会”なのかもしれないね。
ナインステイツ魂では、過去も未来も、 ぜんぶ“今”のために使い倒すのが流儀です。
思い出も、矛盾も、嘘も——ぜんぶ素材。
コピペだっていいじゃないっ。
ぜひ、聴いてみてね!