
寒い夜に、ふと聴きたくなるのは、やっぱりブルース。
というわけで――
ナインステイツ流のブルースが、ここに誕生しました。
今回の楽曲『本物になりたかった詩』は、
20周年記念公演『世迷い子とカンタータ』の世界観をもとに生まれた一曲です。
売れる言葉、届く言葉、誰かの好みに寄せた言葉。
それでもなお、書きたかった“本物の詩”とは何だったのか。
誰かの声を信じた“僕”と、
誰かの嘘を信じた“君”が、
それぞれの不完全なままの言葉で、
明日を、夢を、そして祈りを謳っていく。
公演を観た方も、観ていない方も、
この曲を聴けば、きっと――おでんが食べたくなります。
熱燗のお供に、どうぞ。
それでは、お聴きください。
『本物になりたかった詩』
↓音楽の再生はコチラ↓
『本物になりたかった詩』
作詞:中村太陽|作成:よしおAI
売れる言葉に 夢を託して
書きたいことは
机の奥にしまったまま
誰かの好みに寄せてみて
自分の未来を
ちょっとだけ曲げてみた
「君の言葉に救われた」
そう言われるたびに
書いたのは僕なんだ
だけど 書きたかったのは 誰だった?
誰に届くかなんかより
誰にも届かないことが 怖かった
だから届けた言葉は 作り物になった
誰かの声を信じたのは
君じゃなくて 僕だった
自由に夢を語れる僕じゃないから
せめて笑顔で 夢を謳ってみたんだ
たどり着いた 景色の先で
忘れたものは
忘れたままにしてみて
選ばれなかった雑音を
自分の耳ごと
絵空事で埋めてみた
誰にも言えなかったこと
作品でごまかして
書いたのは僕なんだ
だけど 書きたかったのは 誰だった?
誰に求められたかより
誰にも求められないことが 怖かった
だから作った言葉は 宝石になった
誰かの嘘を信じたのは
僕じゃなくて 君だった
自由に夢を語れる僕じゃないから
せめて笑顔で 夢を謳ってみたんだ
描いた未来とは 違うけど
誰よりも本気で 歩いてみせた
「夢は必ず叶う」と 誰かが言った
それは 叶えた人だけが唱える 魔法の呪文
真実だけじゃ 生きられない
この不完全なフレーズが
誰よりも 誰よりも
ちゃんと 君のことを謳ってる
誰に届くかなんかより
アナタに届けば それでいい
だから生まれた言葉が 本物になった
アナタの心に 居場所ができるなら
それだけでいい
世迷言は いつか祈りに変わるから
せめて笑顔で 明日を謳ってやるんだ
僕らは この世で
精一杯の 世迷言を 叫ぶ
シリーズ第11弾『本物になりたかった詩』――
世迷言を、祈りに変えるブルースでした。
2025年のお歌詩箱は、これにて歌い納め。
2026年も変わらず、ことばとおとを紡いでいきます。
それでは皆さま、どうぞ良いお年を。