中村太陽
これまで出演された「点と線のオブリビオン」と「みんなのえほん」。
色んな人と話したと思うんですけど、印象に残っているのは誰ですか?
別に良い意味でも悪い意味でもいいんですけど。
石井玲歌

マサさんかな?

中村太陽
おお、浅賀さん!?
石井玲歌

太陽さんにカットされたシーンで、私の頭をマサさんが「ポン」するシーンがあったんですけど、そこで躓いてて。
私ができることはないだろうかって、二人で打ち合わせしたのが印象に残りました。
ストイックっていうか、形だけやるとかできない方なのかなって、思いました。

中村太陽
そうですね……。
浅賀さんに唯一弱点があるとすれば、それは……女優との会話ですね。
石井玲歌

(笑)。
9-Statesって優しい陰キャの集まりですよね。
だから落ち着くんです。

中村太陽
好きなことやってるだけですよ。
あの人たち。
石井玲歌

良いことじゃないですか。

中村太陽
自分の好きなことやって、まとめるの大変なんだから。
泣きたくなりますよ。
なんでこうなったんだろう……って。
石井玲歌

(笑)

中村太陽

因みに「点と線のオブリビオン」で、この人とガッツリ絡みたいって人いました?

石井玲歌

青史さんかな?

中村太陽
えええ!?
意外! どういう風に絡んでみたい?
石井玲歌

二人でワチャワチャしてみたい(笑)。

中村太陽
危ないニオイしかしない。
30秒持つかな?
全然想像できない。
石井玲歌

けどそう、2月7月でガッチリ9-Statesの舞台をやったから、今回のカオスさんの舞台は、すっごいラフさを意識したんですよ。

中村太陽
ラフだったね〜。
石井玲歌

スゴい楽しくて。
フラットにいるってことが。

中村太陽
難しかったでしょ?
石井玲歌

でもそれって、課題だったじゃないですか?
まだ模索してるけど意識してて。
そういうフラットさ、青史さんスゴいじゃないですか。

中村太陽
アイツはスゴい。
けど、真似しちゃダメよ
石井玲歌

真似はできないけど、私もフラットにしたらどうなるんだろうなって。
だから絡んでみたくて。

中村太陽
僕、そういう未知数っていう意味で、「点と線のオブリビオン」だと、森山さんだと思ってた。
石井玲歌

おお!

中村太陽
ガッツリ芝居を組ませると、どうなるかなって。
石井玲歌

楽しそう!

中村太陽

前に出演していた「彷徨いピエログリフ」なんかは、フラットなお芝居だったんですけど、意外に作り込まれてて。
その時はオーディションで来てくれたんですけど、そんなの関係なく、ここ最近でベスト3に入るぐらい上手い俳優だと思います。
本当に上手。
好きな役者さんですね。
また舞台を是非とも一緒にやりたいなと思っています。

石井玲歌

こんなところでラブレター(笑)。

中村太陽
年齢も芸歴も含めいい先輩ですし、本当に勉強になる。
それに僕をリスペクトしてくれるので、すごくいい役者さんですね。
石井玲歌

(笑)

中村太陽
「みんなのえほん」で印象的な人っていました?
石井玲歌

アンナちゃんですかね。

中村太陽
確かに印象的ですね。
石井玲歌

今、パッと浮かびました。

中村太陽
僕、一緒の事務所なんですよ。
石井玲歌

忖度じゃないですよ(笑)。

中村太陽
歌ちゃんの印象的な人を予想してたんですけど、ハズレました。
石井玲歌

誰だと思ってました?

中村太陽
お嬢(松木わかは)を選ぶと思ってました。
石井玲歌

それは、そうでしょう。主役ですからね。

中村太陽
お嬢と初共演して、どうでしたか?
石井玲歌
9-Statesのお芝居で、その姿を見た時はハツラツとしたイメージで「元気です!」って感じだったから、ちょっとだけ印象が変わったのかも知れない。
強い方だと思ったんだけど、強さ全開では全然なかったです。
凄い上手だなって。
中村太陽
僕さっき、お嬢のことをキラキラのイノシシなんて言いましたけど、繊細な女優さんだと思ってます。
稽古の段階から感情でお芝居をしっかり作り込んだ上で、システマチックに動きをつけるので、何回リテイクしても同じことができる。
それに、感情ラインに変更があっても、直ぐに対応してくれる女優さん。
凄いと思ってる。
「ぼくらのえほん」の時は、「もっと感受性豊かな主人公にしたい」ってことで、色々提案してもらえたのが嬉しかったですね。
それでやった時に、いつものお嬢よりは、ちょっとブレがあるんですけど、それがまた良かったですね。人間ぽくて。
石井玲歌

私も揺らぎ好きです。

中村太陽

クオリティが下がるという話じゃないんですよ、これって。
「毎回同じ芝居をやるのがプロでしょ」とか、「お客さんは毎日違う人が来るんだから、同じものを提供する」という話って、よくあるんですけど、だったら映画でいいじゃないって思っちゃうんで。
僕は舞台の良さはそこではないと思ってる。
最低限のクオリティは保証したうえで、今日はこうだったねと言う方が、お客さんも何回見ても楽しめる。
それこそライブ作品は、その日のお客さんと一緒に作っていくものなので、お芝居をやってる気にはなりますね。

中村太陽
最後に、歌ちゃんの目指すところとかありますか?
石井玲歌

これが私の“強み”というのを見つけたい。

9-Statesに出ていたら見つけられる気がする。
中村太陽
よし、見つけちゃおう!
石井玲歌

(笑)

中村太陽
じゃあ僕の目標は、歌ちゃんの強みを見つけるってことで。
石井玲歌

まぁ、当てられる役とかで、傾向はありますよね。

中村太陽
それに対して対策をしていけば、外さなくなっていくよね。
でもなんか、どっかのタイミングで、意外な役をやってみるのも面白いかなと思いますよ。
僕は書き手だし、1番お客さんに近い演出家でもあるので、色んな歌ちゃんが見れることを楽しみにしています。
石井玲歌

(笑)

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