今回は「世迷子とカンタータ」の公演で9-Statesに初めて出演していただいた「原あゆみ」さんと対談をしていきます、若い才能の塊である彼女の目から9-Statesはどのように映っているのか伺ってみましょう。
今日は「世迷子とカンタータ」に出演して頂きました原あゆみさんに来ていただいています。
よろしくお願いします。
今回、9-Statesに出ていただいて、率直な感想はいかがですか?
う〜ん、楽しい。
どんなところが楽しかったですか?
普段、自分がやっている劇団とスタイルが違うので、新しい感覚が私の中に一つ芽生えた感じがします。
確かにウチは、くだらないことやってますからね。
いやいやいや(笑)。
原ちゃんが在籍している劇団・メロトゲニの作品を観たけど、会話がしっかりしていますよね。
リアリティと言いますか。
この前、太陽さんが観に来てくれた『トマトに塩を、かけた日に。』は、割と最近のスタイルで、昔はリアルにちょっとファンタジーを混ぜたような話が強かった感じですね。
ウチも「どんなスタイルでやってます?」って、よく訊かれるんだけど、暗転中に文字を出す特殊な演出なんで、演劇を知らない人に伝えるのが難しくて。
昔はブラックコメディといわれることが多かったけど、今はそれほどコメディではないし、ストレートの芝居をやってるんですけど。
「世迷子とカンタータ」を観に来た私のお客さんが、以前、9-Statesを観たことがあったらしく、その時は、主人公以外みんな死んじゃったみたいで。
今回もドキドキしながら観たって。
ほほう。
多分それ……ウチじゃないですよ。
え!?
主人公以外全員死ぬ話、僕、書いたことないので。
もしかすると、「箱庭のトリレンマ」かもしれないですけどね。
下北沢のB1さんで演った芝居なんですけど、主人公の友達が死ぬと、主人公はその友達が死ぬ前の時間に戻る話で、主人公はどうしても親友を助けたくて何度もリフレインするという。
今回の作品「世迷子とカンタータ」は、「死」から始まり、そこから前向きになる話だったので面白かったという感想をいただいたんですけど、前の作品と比べて印象がだいぶ違っていたので、「劇団にも歴史があるんだなぁ」って、思ってました。
20年やってますからね。
今回の私の妹役のアンナが21歳で、彼女が生まれた時ぐらいから劇団をやってるって話になって、「スゴいよね」って。
そりゃあ、僕もおじいちゃんになる訳ですよね。
彼女もこれから20年続けたら、どんな女優さんになるんだろう。
続けられたらの話ですけど。
続けるでしょう。
最近の子は分からないですからね。
僕、彼女とは同じ事務所なんですけど、今度、事務所でハラスメント研修をやるという話になって。
「一緒に研修を受けよう」ってなったんですけど、彼女に厳しいこと言ってるんで、訴えられるかもしれないなって。
ハートが強いし、芯がしっかりしている子なので大丈夫だと思いますよ。