エレクトーンの魅力って何ですか？
魅力は、一人で何でもできるところですかね。
なんでも、いろんな音が出せる？
そうなんです。よく電子ピアノと間違われるんですけど、どちらかというとオルガンの仲間で。パイプオルガンは鍵盤の近くにたくさんボタンがあってそのボタンによって異なる音が出されるんです。それを組みあわせたりして演奏しているはずなんです。パイプを通して音を出すのでパイプの感じが似て聞こえる時もあるんですけど。(私みたいな素人には笑)
エレクトーンにも「フルート」というボタンがあったりするんですよ。パイプオルガンの電子楽器バージョンみたいなイメージで。本物のフルートの音やピアノの音、ヴァイオリンの音などほとんどの楽器の音があるので一人でオーケストラやバンド曲を演奏とか、歌以外は、ほぼ何でも再現できます。
電子ピアノとは、何が違いますか？
電子ピアノは、ピアノの電子版って感じじゃないですか。エレクトーンとは音の質や、鍵盤の量も違いますね。これなんですけど……。
ああ〜、すごくいっぱいある。下にもいっぱいある！
足は普通に鍵盤になっていて、ドレミファソラシドを足で演奏しながら、右手と左手でメロディーやコードを弾いて、その1音にフルートやオーボエ、ストリングスを重ねたり、左手の和音を弾くところでホルンを入れたりと、自分で音の組み合わせを作ることができるんですよ。それを少しずつ変化させながらつなげていって、小さなボタンにメモリーしていて、演奏中に足で蹴りながら演奏する感じですね。
あぁ、じゃあ、あれですね、もうベートーヴェンより難しいことをやってるんですね。
ベートーベンは才能の人なんで、なんとも言えないですけど（笑）。
ベートーベンは超えてない？ でも、色々やってるんでしょう？
色々……まぁ、自分で編曲したりもします。日頃は伴奏が多いんですけど。
やっぱ芸ができるってすごいね。だって一発で分かるじゃん、すごいって。役者さんって難しいんですよ。一発ですごいって分からないから。
元はクラシックなんですよ。めっちゃポップスの人と間違われるんですけど、ジャンルが２つあって、ポップスでアドリブを入れながら演奏する人と、ドクラシックを「ジャン！」という感じで弾く人と、２パターンに分かれるんですけど、あたしはクラシックをちっちゃい時からやってて、コンクールとかも受けてたんで、ずっと引きこもりだったんですよ。
引きこもり！？
大学の時は、ずっと練習してたんで（笑）。
あれですか？ ずっとウーバーイーツですか？
いえ、自炊派です。
じゃあAmazonで食材買って。
自分の住んでいるところの近くにはよく行きます。買い物に行ったり、気分転換に公園に行ったりもします。
全然アウトドアじゃないですか！ 僕の方が全然引きこもりですよ。基本的に台本を書くときなんて家とコンビニしか行かないです。コンビニに行って、そのまま３日間引きこもる、みたいな感じですね。
でも、そのその気持ちはわかります私も家にあるものを食べ崩しながら、いっぱい作ったスープとかを飲みながらずっと編曲してます。
ここまで書いたら、ハンバーガー買いに行くんだ！と思いながら書きます。
超分かる（笑）！
でもハンバーガーは家で食べるぞって。
それも分かります。私も外で食べられない派なんで。東京のいいところは、部屋着のまま行ける距離に何でも揃っていることですね。
やっぱり共通するところがありますね。ものを作るというか、多分、あまり一般の人には分からないかもしれないですよね、感覚が。
音大生とかだったら分かると思うんですけど、エレクトーンが特殊なのは、編曲をしないといけないところなんですよね。楽譜が基本的にどの曲にもないので。だから、自分がやりたい曲を演奏するには、特に伴奏の場合、伴奏譜が売っていないから、自分で編曲する必要があるんです。歌い手の人が歌いやすいように楽譜を作ったり、「俺だったらここはこう取ろう」と考えたり、曲自体をワルツっぽくアレンジしたり、メドレーを作ったりもします。それと同時に、エレクトーンの特性に合わせて直していく作業もあるので、そういう部分でちょっと共通点があります。
いや、ごめんなさい。共通点なかったです。そっちの方がスゴかったです。
（笑）
