
もしかするとあれですか、僕らがスーパー憧れている絶対音感的なやつがあるのですか?
私はあります。
ははー! すごい! 僕の声が全部ドレミで聞こえているよ。
そうですね。
全部音がわかる?
なんかこう、普通に日常の中で、自然と聞こえてくるわけじゃないけど、これを音にするんだったらみたいなのはあります。
いやーん、すごーい。

素人みたいなこと言っていますが、こちとら素人だから。しょうがないですね。絶対音感の人には、この世界の音がどういうふうに聞こえているのか、不思議です。よく作家もこの世界をどういう風に見ているのか、聞かれるんですけど、本は数学みたいなものなので。
数学ができるのがすごいですよ。
僕は感覚派の人間なんですけど、それだけでは通用しなかったんです。世の中にはS級の作家が大勢いますけど、僕は多分B級ぐらいだったんです。けど、ウチの吉﨑君から、「シナリオの公式をちゃんと勉強すれば、ある程度はいける」って言われて10年。なんとか、掛け算ぐらいまでは覚えました。
掛け算も立派ですよ。
なかなか大変なんですけど、よく「なんで書くんですか?」みたいなことを言われるんですけど、どうなんですかね。これは、すごく聞きたかったんですけど……エレクトーン弾いてて楽しいですか?
え?
その全体的に「楽しいか?」って聞かれると、僕、最近「苦しいです」って答えることが多いんですよ。もちろん、面白くしようとしっかりやってるんですけど、どうなんですか? どの瞬間が楽しいですか?
私は小さい頃から人前で演奏していて、自分の空間になるその瞬間が好きなんです。高校の修学旅行で東京に来た時にライオンキングを観て、そこからミュージカルにハマりました。そこからずっとミュージカルの伴奏をやりたいと思って続けてきて、今、夢が叶ったという感じです。今はアンサンブルの瞬間も好きですが、人前に出ることは変わらずずっと好きですね。
ミュージカルなんですね。
好きですね。
そっちに踏み込めなかったら、ミュージカルやったことないですよね。
やってほしいです。
うちはもう本当にいわゆる会話劇みたいな感じなので。よそんちの風景を庭から見ているみたいなお芝居だと思ってもらえれば、「あそこの家、面白いな」みたいな感じで。踊ったりしないですし、普通に会話劇なので。
逆に見たことないので。
本当ですか? 4月の後半に公演があるですけど、良かったら遊びに来てください。

自分の公演と被っていなければ行きたいです。26日(土)の昼なんですけど、ディズニーだけの曲のライブがありまして。是非よければ。まだ学生の子なのでちょっとお安めで。


ウチの公演と丸被りじゃないですか! え? 1週間?
いや、全然1日です。
なるほど。ウチが5日間やるんですよ。
そうですよね。羨ましいですよ本当に。今は練習がもう始まってて、不安だから手取り足取りやって、週2で3ヶ月ぐらい費やしてやってるのに、本番は1時間とか2時間とかで終わるじゃないですか。その一人の曲に関しては、3分で終わるんですよ。もう悔しくて毎回、もっと聴いてほしいなって、いい曲なのになって思ったりしますね。
そうですね。うちも。1週間とかやらせてもらうんですけど、埋めるのも大変ですしね。
そうなんですね。
お芝居なので、結構なお金をかけてセットとかも作るんですけど、1週間ですぐぶっ壊すんで、最初は抵抗がありましたけど、ずっとやっていると慣れちゃいますね。まあしょうがないのかなと。この間の舞台はこんな感じだったんですよ。

ええ〜、すごーい! 家やん!
そうなんです、旅館を作ったんですけど。他にも、海の家作ったりとか、バーを作ったりとか、ボーリング場を作ったりとか、学校を作ったりとか、スナックとか。






すごいですね。
セットは意外とお客さんがこうやって見てすごいって一発で分かるので、大事だなと思っています。9-Statesは、20年一緒に舞台美術の仁平さんにやってもらっているんですけど、とても大事にしているスタッフの一人ですね。すごく良いセットを作ってくれます。
羨ましいな。
何かもっともっと話を聞きたかった。最初に変な話しちゃった。けど、こうやって頑張っている人がいることが分かって良かったです。僕も何か頑張れそうな気がします。すごく楽しかったです。
私もです。何かあればご一緒したいです。
仕事が一緒にできるように頑張る。
私も頑張ります。作曲も編曲もやれるんで。
お仕事の話は、本格的に対談が終わった後にしましょう。お値段の話もありますからね。
(笑)
