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20年間、本音が見えない小池首領（コイケドン）との対談です。どこまで本当でどこまで嘘なのか？何を考えているのかよくわからない人ですが、いつも、最後はキッチリ〆てきます。きっと、オイラはこの人と芝居を作りたかったからこの団体を作ったんだと思います。そんなドンとの対談、お見逃しなくっ。
9-Statesの中村です。
よろしくお願いします。
9-Statesの小池首領です。
よろしくお願いします。
初めて首領（ドン）と対談しますけど、ちょっとだけ緊張しています。
この間、9-Statesが２０周年を迎えたんですけど、いかがですか？
役者として成長はしたと思いますよ。
どんなところが？
太陽くんは、あんまり役者を育てることをせずに、託すタイプの演出だったので、それで自分なんとかしなきゃって思えたのは良かったですね。
それと、初期の頃は、割と難しい役が多かったので勉強なりました。
難しいって、どんな役ですか？
やる役って、大体説教臭い役ばっかだから。
首領は2回目からですよね。多分メンバーで一番長くて、２０年に近い。
１９年くらいだよね。
旗揚げやって、もうちょっとやろうとした時に首領に逢って舞台に出てもらって。
星くん（星耕介）に紹介してもらって、俺が面接の日に１時間遅刻して。
中野のモスバーガーですよね。あの時、僕、調子に乗ってましたよね？
調子には乗ってたねぇ〜。
その後、稽古が始まったら遅刻ばっかしてて、それなのに怒ってるという。
遅刻しているのに不機嫌で入ってくるという。
最悪ですよね。
台本書けてないとか、そんな感じだったと思います。
防衛本能だったんだろうけどね。
最初、個人ユニットで3回公演して辞めようと思ってたんですけど、下北沢で劇場さんから声を掛けてもらってたんで、折角だから団体にしましょうって声掛けてくれたんですよね。
で、団体にするなら、この二人を入れたいんだよねって集めたのが、首領と市岡くんだったんですよ。
それでマサカズと話して、看板役者を作った方がいいって言われて。
誰がいるんだろうって話になって、それで、山田青史を入れたんですよ。
最初はこの５人ですよね。
真ん中が市岡とドン。
ハマジ（浜田カオス）は？
当時はメンバーじゃないですよ。
浜田くんは１０周年記念公演をやって、その時に浅賀さんと浜田くんをメンバーにしようって話になりました。
昔と今、どう変わりました？
昔の方がみんな尖っていたので、そういう意味では、面白味はなくなったような気がしますね。
稽古場で喧嘩してましたよね。
青春ぽいよね。
首領、マジでキレてましたもんね。
昔はね。
キレるというか、したくないのにやらされることが多くて。
「もうそれやりたくない」みたいな。演出が気に食わなかったんですか？
それもあるけど、気分が乗りませんでした。
「今じゃない！」とか言ってましたもんね（笑）。
あの頃は、頭の中で完全に役で出来上がってからじゃないとできないってスタンスだったから。
途中でやらされても、「それはできないよ」って感覚でしたね。
なのに、やらせようとするから。
そりゃやりますよ、稽古なんだから。
けど、出来上がってからは、ちゃんと演るからね。
そうですね。
ただ、出来上がるまで時間がかかりましたけどね……。
小屋入り数日前だもんね。
けど、基本的にそんなに稽古で積み上げる役者ではないと思うんで。
ちゃんとやりましょうよ稽古。
9-Statesの作品は、稽古で積み上げるような内容じゃないでしょ？
……でも最近は稽古をやって、積み上げていく感じも出て来ましたよ。
最近はそうかもしれないね。
昔はノリというか、持ち寄ったものをセッションして、その場で作っていくみたいな感じが多かった気がしますけど、今は台本も昔に比べたら吉﨑くんがいるので、しっかり構成とかしていますから。
逆に縛りが強くて自由度が少なくなった気がします。
それは普通といえば普通なんだけどね。
昔は自由度が高かった分、風呂敷が畳めずに物語が終わっていましたけど……！
まあ脱線しちゃったけど、昔と今で何が変わったのか。
劇団の体制が変わったかな。普通に近づいてきた。
確かに昔は、かなりアンダーグラウンドでしたもんね。
男ばっかで女優は一人か二人。今は女優さん半分ぐらいですからね。
そういう意味で変わったと思います。
昔は女優さんのセリフが書けないと思っていたんですけど、最近は書くようにして、女優さんにも出てもらったり。
一般的な劇団運営になってきたってことですね。
