僕、色々ぶっちゃけたと思いますけど、エンターテインメントって、みんなが主役だと思うんです。
やる側はもちろん、お客さんも自己満足で、例えば推しを応援したり、空間自体を楽しんだりしてますよね。
表現する側も、自分が前に出るのが楽しいし、その空間で有名になれたら人生が豊かになる。
だから、みんなが主役になれるイベントや、音楽、格闘技、そういう空間を作れたら最高だと思ってます。
今、一番大事にしてるのは「みんなが主役」っていう考えなんです。
あの、これ僕の持論なんですけど……みんなが主役だと思うんですよね。
あれ? 共感してくれました?
ごめんなさい。
いい言葉だなって思って、ついパクっちゃいました(笑)。
これ、結構名言ですよね。僕、30歳になって、エンターテインメントはみんなが主役にならないと、人も集まらないって気づいたんです。
体鍛えて何やってるんだろうって思ってた時に、開き直って、「なんのために体を鍛えてダンスするんだ?」って考えたんですよ。
みんなが主役になれる場を作らないと意味がないんじゃないかって。
……どうです? 夢のある話に聞こえますか?(笑)
夢があるっていうより、共感できる良い話でした(笑)。
それは良かったです。
エンターテインメントを仕掛ける側って、本当に難しいんですよね。
9-Statesのメンバーの吉﨑が昔、「型破りができるのは、まず型を知ってから。型を知らずに好き勝手やると、それは“型なし”にしかならない」と言っていて、最初は型を学んだ上で、それを破っていくことが大事だという話なんですが、40代になって思うのは、それまで型ばかりやってきたから、どうしても型に囚われちゃうんですよ。
だから、30歳でその考えに至ったっていうのは、もしかしたらすごく成功するか、全然誰も見向きしないか、どっちかですね。
ちょっとイジってますよね(笑)!
そんな、サングラスかけた人をイジれないですよ(笑)!
いやでも、嬉しいですよ。
微かな可能性でも、そうやって言葉にしてもらえるのは。
正直、エンターテインメントって何がバズるかなんて分からないし、最終的にはどれだけ共感してもらえるかが大事ですよね。
型とか、今までやってきたことなんて、いわば教科書みたいなもんで。
けど、勉強できる奴が必ずしも人生成功してるかって言うと、そうでもないじゃないですか。
だから、教科書通りにするのが正解とは限らないなって最近は思うんです。
僕、学生時代は成績全然良くなくて、1とか2ばっかりでしたし。
そんなに自信満々で言わなくても(笑)。
でも逆に、国語は1だったけど、体育学科でサッカーばっかりやってたんですよ。
それで勉強はできなかったけど、今こうして本を書くようになって、最初に思ったのは、「国語1でも台本書けるんだぞ!」ってことです。
どうです? 夢のある話でしょ。
(笑)
エンターテインメントはみんなが主役っていうのが、今日一番の“学び”かもしれないですね。
それは嬉しいです。
僕もこの言葉は、自分の中で絶対に外せないものだと思ってます。
悔しい思いもいっぱいしてきたし、まだ何も上手くいってないんですけど、すごく馬鹿にされることもあるんですよ。
「まだやってんの?」とか言われることもありますし。
でも、だからこそ燃えてくる部分があるんです。
自分と向き合う中でこの言葉が浮かんできたんで、『エンターテインメントはみんなが主役』っていう信念を外さずにやれば、いつか必ず上手くいく瞬間が来るんじゃないかって思います。
10年後とかに、テレビで一緒に対談できたら面白いですね。
それは、もしかしたら叶うかもしれないですね。
TAROさん、今30歳ですよね?
僕も15年前、そのくらいの歳だったんですけど、やっぱり言われましたよ。
「もうやめとけ」とか、就職先を真剣に探してくれた友達もいました。
僕、出身が福岡なんで、いろいろ準備してくれたり、「帰ってこい」ってすごい言われたんですよ。
でも、40歳を過ぎると、不思議なことに周りの反応がひっくり返るんです。
本当ですか?
はい……「頑張れ。もうお前しかいない」って(笑)。
(笑)
40歳過ぎると、周りはある程度成り上がって、安定してきて、子供も大きくなって、人生アガったみたいになる。
そうすると、逆に「楽しんでるね」って応援されるようになるんですよ。
それを僕は40歳で感じました。
(笑)
みんなすごく協力的になってくれるし、僕の場合だと劇場に足を運んでくれたりもするんです。
だから、あと10年楽しんで続けられたらいいですよね。
励みになります。
ありがとうございます。