過去の自分がどんなことを考えていたか、どれくらい覚えていますか?
好きな出来事なんかは覚えていそうなもんですけど、そうでもないのかな?
もしくはショックな出来事とかは覚えているのかな?
きっと。どんな人にも事件って起こると思います。
オイラにも色々ありますが、有名なのは『パックンチョ事件』とかですかね。
ガキの頃に軽いトラウマとなった事件ですね。笑い話になるまでは頭の片隅にもなく覚えてもいませんでした。きっと、封印していたのでしょう。でも、何処かのタイミングで笑い話に変更できるようになった時には事象だけ残っていて、やっぱり、その時にオイラがどんな気持ちだったかなんてのは今では分からないのです。
ただ、稽古場で笑い話になるかと思って、一時期、出演していただいているキャストさんに意気揚々と話していたのですが『笑えない』とか『重い』とか、言われて、稽古場がシーンとなったことが結構な頻度で訪れたので、話すのを辞めたような気がします。
ただただ、ガキの頃のオイラが大学生の男の子に大事な息子を『パックンチョ』されたって話なんですけどね。
なんかね、オイラ、意外と同性にモテたりしたんですよ。なもんで、昔は9-Statesはゲイ劇だ、なんてよく揶揄されたもんです。
失礼な話ですよね、ゲイの人にとってもオイラにとっても。
『パックンチョ』されたとはいえ、オイラは『パックンチョ』したわけではないのです、つまり、現在、オイラは同性に恋愛感情があるわけではないのです。
だって、レイプされたからって相手の人を好きになるわけないじゃないですか。道理としては、それと一緒です。おそらくね。
まあ、オイラみたいな人間は、あんまり綺麗な道ばかりを歩いてきたわけではないのかもしれません、ただ、他の人がどんな道を歩いてきたのかも知らないので、もしかしたら、オイラって、結構クリーンな道を歩いてきたのかも。とか最近では思っていたりもしています。
色々な経験が今のオイラを形成しているので良い事、悪い事、含めて、大事な事であるのは間違いないのですが、やっぱり、その時の感情なんてあんまり覚えていないんですよね。
来年『アイロニーの丘』を再々演しようと思っています。チャーさんを主演にして面白いことをやってみたいと『現在のオイラ』が思ったのです。
ただ、どんなストーリーって聞かれた時に、全く覚えてなかったんですよね。
再、再、演ですよ、つまり三回目です。ちょっとは覚えていてもよさそうなもんです。
でも、覚えていません、だから、過去の台本をみてみます。
廃校が決まった定時制にふざけた先生がいる。って設定なのは覚えていたんですけど。。。ただただ、ふざけたことをやっているような、テーマなんて、あるような、ないような。。。
きっと『当時のオイラ』も面白いことを、ただただやりたかったんだと思うのです。
つまり、危険です。
おそらく『マックスゾーン』マシマシで書き上げた作品なのです。十数年前、プロットのセオリーなんて頭の片隅にもないオイラが書き上げた作品です。
仕方がないので、大きなテコ入れを行います。こないだ、構成会議をやりました、吉崎君に言われました、プロットを書き直すって、もう別作品だからね。と。
『あの時の思い』があればどれだけ書き直しても、オイラは『アイロニーの丘』だと思う。と反論しました。
ハッ。としました。
『あの時の思い』・・・覚えていません。。。
あの頃のオイラは、もう何も覚えていないキミと言う名の一人称になったのかもしれません。
と。言う訳で。あの頃のキミの台本を読み取って、現在のオイラで表現してやろうじゃないかと思います。
オイラの台本は日記です。つまり、過去からの手紙です。なもんで、ソレに対してのレスを返信してやろうと思います。
『アイロニーの丘:RE:RE』
2026年2月に下北沢駅前劇場でやります。
お楽しみに。
おしまい。2025・06・15
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ぼくらのリラックスソング
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