
のっけからこんなに喋るのは久々です。
本当ですか?
本当は探りながら、探りながら、無礼がないようにっていくんですけど、ちょっと今日は、無礼しちゃってもいいかな?
全然(笑)。
美咲ちゃんは、九州出身なんですよね? 宮崎。
はい。
それだけで僕は心強いです。
そうですよね、分かります。けど、私からするとちょっとまた都会の人って感じですけど。
福岡ですか?
はい。
そんなことなかですよ。そげんなことなかですよ。
熊本だったらいいんですけど。
いやでも九州で言わせてもらうと、福岡をみんながちょっと意識して“のけ者”にしようみたいな。
でも、新幹線通ってますよね。
新幹線は通ってますよ。通っているけど、でもね、福岡って明太子しかないの。
“あまおう”があるじゃないですか!
それだったら、「みんなラーメン、ラーメン」言うけど、結局おいしいのは“うどん”だったりするからね。
あぁ、それはわかります。
コシがないうどんが有名というか、みんなフヤフヤのウドン食べてますよ。福岡といったらラーメンってみんな言うけど、こっちに来てラーメン食べてビックリしたもんね。おいしいと思って。
(笑)
福岡のラーメン屋もいっぱいあり過ぎて、もうピンキリ。だからラーメンは今日絶対ラーメン食べてやろうみたいな感じで行くわけじゃないもんね。「なんもないね、じゃー、ラーメンでよかね?」みたいな。
私も東京のラーメンで違う意味でビックリしました。値段が高過ぎて。
そう、高いのよ。
だって500円で食べれるんですよ、宮崎なら。もう絶対行かんと思いました。
なんでこんな高いのって。でもみんな「行こう行こう」言うから行ったら、まあ美味しい!
美味しいんですね! もう上京して次8年目とかなんですけど、ほぼ行ったことないです。
ちょっと先ですけど、4月に公演があるので、その時観に来ていただけたら、一緒にラーメン食べに行きましょう。

久々に福岡の言葉を喋ったような感じがするけど、福岡に帰ってこんなしゃべり方したら、めちゃめちゃ言われるもん。「あ、福岡の言葉、忘れたね」って。「こいつはもう魂がなか」って。
私は頑張って標準語で喋ってます。でも敬語だと結構標準語が出やすいけど、難しくて……。
でもいい。すごくいい! 僕の場合、もう頑張らないと出ない。こっちの方が長くて。25年ぐらいいるから。「そうだよね」って言ったら、「『だよね』とかいいよっけん、こいつ」って言われて。「『だよね』ぐらいいいじゃん!」って言ったら、「こいつ今、『じゃん』って言った!」って。
非国民みたいに言われますよね(笑)。
東京の人が田舎の人に厳しいみたいなイメージがあったの。福岡から出てくるとき。田舎者扱いされるんじゃないかという。けど、一切なかった。だって、今考えたらそうなんだけど、東京の人って言われる人たちって半分田舎者なんだよね。ウチの職場って、7割ぐらいは田舎者だから。生まれも東京って人は3割ぐらいしかいない。だから東京だと、歓迎ムードなのに、逆に東京から福岡に帰ると、「うわぁ〜! 東京もんが来た〜!」って、逆に避けられるというか。同じ福岡ものとして、恥ずかしくないんか!ってかったという感じですけどね。……って、話が全然と違うところに行っちゃいましたね。
本当ですよ。
なんでこんな九州の話を盛り上げてしまったかというとですね、私、9-Statesという劇団をやっていて、そこで作演出という本を書いたり、みんなに「こうやってください!」、「照明をこうやってください!」というような、お仕事をやらせていただいているんですけど、9-Statesというのは九州という意味だったんです。九州の血を忘れないようにと思って作ったんですけど、九州帰ったら、「もう忘れてる」と言われて、もう名前変えてやろうかなって思いました。
