③ ファースト・プロット

不良たちのイタズラで大事なファーストキス?を失ったチェン。
そのことに対し、怒り狂ったシャオペイは不良たちを次々と殴り飛ばし追っ払います。

ただがキスかもしれませんが、こういった所で爆ギレするのが魅力的です。

スマホを壊されてしまったチェンに対し、シャオペイは彼女のスマホを修理し、不良たちに取られた金も返します。
その時、二人は夜道を歩きますが、街にはあちこちカメラがあるためシャオペイは顔を隠します。

その理由は……直ぐに分かります。

シャオペイはチェンが一人で帰るのは危険だと思い、付き添おうとしますが、直ぐに警察が現れシャオペイを疑います。

つまり、シャオペイはストリートチルドレンであり、世間から犯罪しそうな人だと思われている人であることを理解しているということですね。
一見、どうでもいい情報みたいですが、後になって効いてくるので、一応書いておきます。

帰宅したチェンは、母親に対する誹謗中傷のチラシを見つけます。
そこには「ペテン師」と書かれていました。

翌日、学校でそのチラシが生徒たちの間で広がり、彼女の母親を笑いのネタにする同級生たちの姿がありました。
この事態に、チェンは悔しさを感じつつもどうすることもできません。

その夜、歩いているチェンの前にシャオペイが現れると、彼のバイクに乗り込み、二人はバイクで夜の街を駆け抜けていくのでした。

二人が向かった先は、シャオペイの自宅。
二人がカップラーメンを啜る中、チェンのスマートフォンに、彼女を誹謗した画像が送られてきます。

さらにシャオペイを安全な男だと思いやってきたチェンでしたが、生意気な態度をとるチェンに対し、シャオペイが急に迫ってきて、脅されます。

すっかり凹まされたチェンは、結局誰にも頼ることなく、帰宅。
翌日、体育館での運動中に、ウェイの挑発に耐えかねてチェンがブチギレます。

これが原因で、階段から突き落とされるなど、チェンのいじめはエスカレートします。
そんな中、傷ついた彼女は保健室で手当てを受ける中、一人の男子生徒が慰めに来ます。
彼は「試験が終わるまでの辛抱だ」と励まします。
すると、チェンは投身自殺をした亡き友人を思い出し、彼女からの助けを求める声を無視した罪悪感に苛まれ、ついに刑事に連絡を取る決意を固めるのでした。

④ミッドポイント

チェンの連絡がきっかけで、刑事は学校に赴き、ウェイたちに対して聞き込み調査を再開します。
しかし、ウェイたちは非常に強気で、「イジメをした証拠があるのか?」と反論します。

その後、捜査が難航している刑事たちは、飲み屋でこの事件について話し合い、証拠不足で起訴できないことに頭を悩ませます。

そんな中、イジメ疑惑の影響によって、内申点に影響が出てしまうことを心配してなのか、学校内でブチギレた親が子供に暴力を振るうという事件があり、その結果、ウェイたちは停学処分となりますが、併せて担任教師は責任を取らされることに。

担任の左遷は、ちょっと一瞬、意味が分かりませんでしたが、おそらくこれが学校側の姿勢であり、担任みたいに真面目に取り組んでいても、報われないという暗喩なのかと、僕なりに解釈しました。違かったら、ごめんなさい。。。

その夜、チェンが夜道を歩いていると、刑事に声を掛けられ車に乗り込みます。
チェンは勇気を振り絞り、正直に知っていることを刑事に伝えただけなのに、担任に迷惑かけてしまい心を傷めます。

その後、帰宅したチェンは出稼ぎしている母親と電話で話し、帰ってくるよう提案しますが、母親は経済的な理由から帰れないと言います。
自分のために頑張って金を稼ごうとする母親にチェンは、「大学が受かったら北京に行こう」と約束。
電話を切った後、チェンは母親への深い愛情から涙を流すのでした。

試験までの43日間、受験戦争が日々加熱していく中、学校では集合写真の撮影が行われます。
他の生徒たちは笑顔を浮かべていますが、チェンだけは笑っていません。

その夜、帰宅途中のチェンはウェイたちに囲まれてしまいます。
ウェイたちはネズミとカッターナイフを持っており、チェンに襲いかかります。

恐怖に怯えるチェンは逃げ回り、最終的にゴミ箱に隠れて一時的に安全を確保しますが、まさかのタイミングでスマートフォンが鳴り、位置がバレそうになります。
しかし、意地悪な女の子たちの一人がチェンを見逃したことで、チェンは危機一髪のところで難を逃れます。
そこで、チェンが携帯電話を確認すると、相手は刑事でした。

その晩、チェンはシャオペイの家に行くと、そこでシャワーを浴び決心を固めます。
そして、シャオペイに「私を守って」と頼みます。

これまで、頼むことができなかった相手に初めて「守って」とお願いする劇的なシーンです。

翌朝、二人は一緒に横になり、会話を交わします。
シャオペイはチェンにノートとペンを要求し、「仮が1つできた」と書かせます。
これにより、二人の絆はさらに深まります。

チェンは再び学校へと向かい、シャオペイは彼女を遠くから警護します。

回想シーンで、シャオペイが意地悪な女の子に近づかないよう脅していたことが明らかになります。
シャオペイ自身の生活は過酷で、喧嘩や詐欺に巻き込まれながらも、チェンを守ることを優先しています。

しかし一方では、シャオペイの介入により、いじめの対象が変わり、チェンがゴミ箱に隠れた際に見逃してくれた女の子がターゲットになっていることが分かります。

その後、チェンがシャオペイの家で勉強していると、傷だらけのシャオペイが帰って来ます。
チェンは、彼に対して何もできずにいましたが、シャオペイは彼女に13歳の時からこの生活を送っていたといって、自身の過去を吐露します。
すると、今度はチェンが初めて他人に自分の失敗—友達を守れなかったことをシャオペイに打ち明けます。
二人はこれからも共に困難を乗り越えていくことを誓い、手を取り合って表通りを歩く約束をするのでした。

ここら辺は点描で絆が深まっていくのを描くのですが、とても良い雰囲気で二人にとって一番幸せに感じる描写です。
これぞミッドポイントといったところですかね!

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