
今回は、芝居に関して“適度に真面目”な小野さんの紹介です。


小野さんは、きっと意図的に“適度”にしているのだと思います。
というのも、小野さんの内側には、驚くほど熱くて真面目な部分があるからです。
その「小野熱」をそのまま外に出すのではなく、場の空気に合わせて温度を調整している——
そんな印象があります。


なんといっても、芝居に向き合う姿勢がとても丁寧です。
ひとつひとつの行動や言葉に理由があって、
役の輪郭を少しずつ確かめるように深めていく。
そして、それをいったん手放して、新たな方向性で同じように輪郭をつくり直していく。
寄りすぎず、離れすぎず、ちょうどいい距離で役と向き合う姿が印象的でした。


“適度に真面目”という外側の柔らかさの奥に、
確かな熱量が静かに燃えているのを感じました。


小野さんが演じてくれたのは、亀田というホストをしている生徒の役です。
ストーカーに遭うのですが、いつの間にかその女性を好きになってしまい、
思い切って告白したあげく、あっさり振られてしまいます。


物語の後半では、亀田と工藤のシーンが大きな山場になります。
ふたりの関係性が一気に動き、
作品全体の温度が変わる瞬間と言っても間違いないでしょう。


小野さんの実直さが役と絡み合って生まれる、切実すぎる切なさは必見でした。
あの静かな熱が、作品の後半を確かに支えてくれていました。
役に対して、あれほど誠実に向き合う姿勢は、ただただ尊敬です。


また別の役で、「小野熱」がどんな形になるのか——静かに期待しています。


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『ゲシュタルト・リズム』 太陽のお歌詩箱 第20弾
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